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漢方薬の小部屋
漢方薬と健康“漢方薬と健康”では、健康維持や病気予防に役立つ漢方(中医学)の知恵を掲載しています。 |
腸の具合が悪い(便秘、食欲不振等、慢性的な腸の不具合)方は精神不安や不眠などの不調を同時に訴えられることが多いものです。
消化吸収を担う胃や腸の働きが悪い方は、血や気といった体にとって必要不可欠な循環成分を充分に体に巡らせることができず、自律神経疾患を引き起こすことがあります。
ただ、一般的にこういった精神的な疾患に対してどういう対応をとるかと考えた時に、精神安定剤や不眠薬を飲むことが多いと思います。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、安定剤や睡眠薬はあくまでも心配事や様々な原因によって働きが過剰になった「脳神経」を安定させ、休めるものであり、当然「腸」のケアになるべきものではないので不安感や不眠などの本質的な原因になっている「心のケア」にはつながり難いもの。
逆にこういった薬は腸を荒らすものが多く、長期で続けるほど症状が良くなるどころか悪化していくことになりかねません。
まずは「腸」を整え、充分な栄養を取れば不眠が改善されたり気持ちが落ち着く、ということが起こりえます。
そしてそれができるのは腸に元気を与える生薬の集まりである中成薬の長所であるわけで、これらが本当の意味での「安定剤」として活躍できる場面は決して少なくないと思います。
執筆: 漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也
《 漢方のスギヤマ薬局ホームページ 》
初夏の食養生で、病気を予防しましょう。
春から夏にかけては、天気も気温もめまぐるしく変化します。雨になったり、晴れたりの繰り返しで、体調をくずして、風邪を引き込む人も増加します。
“風邪は、万病の元”といわれますが、風邪をこじらせてしまうと、喘息の発作や、肺炎になるなど、やっかいな病気に悪化することもございます。
寒い雨の「寒邪」と、初夏におきる強いかぜの「風」が合わさり、花粉やウイルスなどの「邪」と混ざり合って、風邪や花粉症を引き起こしてしまいます。
しかし、同じ環境にいても、風邪を引かない人も花粉症にならない人もいます。
なぜなのでしょうか。
それは、身体の『免疫力』の強さと、関係しています。
漢方では、「正気が体の中に存在すれば、邪は犯すことができない。邪気が集まるところでは、その気は必ず虚弱となる」といった教えがあります。
邪とは、ウイルスなどの健康を邪魔する各種の要素のことであり、正気とは、身体の健康を維持する免疫力や抵抗力のことです。
「病は気から」という言葉があるとおり、気は、身体の免疫力と特に関係が深い要素です。
「気虚(ききょ)」とか「気滞(きたい)」といった状態になると、風邪や花粉症にかかりやすくなるというわけです。
風邪や花粉症にかからなくするには、気を充実させて、免疫力をアップさせ、『衛気(えき)』を増すことが必要です。
衛気とは、身体の表面をめぐっているバリア機能を担当する気のことで、体外からの雑菌やウイルス、花粉、気候の異常からの悪影響をカットして、身体を守っている気のことです。
日常生活における食養生では、まず、大切なことは、「身体を温める」ということになります。
低体温の悪影響は、いまさらいうまでもありませんが、身体が冷えると、免疫機能をになう白血球の働きも減衰して、外からの邪の侵入を許してしまいます。
また、過労やお酒の飲みすぎもよくありません。
今の時期に、お食事に豊富に取り入れていただきたいのは、気を補い身体を温める牛肉、ながいもなどの山芋類、免疫力を高めるシイタケなどのキノコ類、βカロチンを豊富に含み粘膜の抵抗力を高めるブロッコリーやアスパラガス、ビタミンが多いニンジン、かぼちゃ、パプリカ、ピーマンなどの緑黄色野菜、身体を温めて気血のめぐりをよくするニンニク、たまねぎ、ショウガもおすすめです。
さらに、健康を維持して、病気にならないためには、適度な運動と、ストレスの発散も必要です。
これらの食養生などを実施して、免疫力を高めて、衛気を充実させて、風邪や花粉症を予防しましょう。
また、免疫力を上げたり、衛気を増やしたり強化することは、漢方の得意分野でもあります。
健康のことや病気のことやお薬のことで、困ったら、お気軽に、ご相談くださいませ。
早めの養生があなた様自身を助けます。
執筆: 伊勢佐木町漢方堂 高木佳久
《 伊勢佐木町漢方堂ホームページ 》
先日、読売巨人軍の木村コーチが37歳と言う若さで急逝したニュースをご覧になった方も多いと思います。
原因であるクモ膜下出血とは、クモ膜と軟膜の間の空間「クモ膜下腔」に血液が混入した状態であり、全脳卒中の8%を占め、突然死の6.6%がこれに該当すると言われ、高齢者よりむしろ壮年期の人に多いとされます。
また一度起こると再発しやすいという特徴もあります。アルコールやタバコの多飲、ストレス、過労などがリスク要因として言われていますが、これらを漢方的に見れば血液が汚れ、循環が悪くなり、血管が詰まる「於血(おけつ)状態」であると言えます。
致死性の高い疾患ですが高血圧や糖尿、高脂血症、心筋梗塞、脳梗塞などと連動して起こるという点ではその予防方法も漢方なら同じ。生活習慣に不安がある壮年期の方には「冠元顆粒」を中心に血液状態の改善と血管の掃除などを総合的に行っていける方法がお勧めです。
病院から一般的に出される抗凝血剤はあくまで科学的に血液をサラサラにするものであり「血の質」を良くするものではありません。予防と共に健康を作っていく視点で見ればこれらの中成薬を用いたほうが有効であると確信しております。
悪い生活習慣や体質にご心配のある方はぜひご相談ください。
執筆: 漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也
《 漢方のスギヤマ薬局ホームページ 》
最近では早産が増えているというお話を良く聞きます。これには漢方の見地から見て2つの原因が考えられます。
一つは赤ちゃんを体内に入れている母体の力が弱く、赤ちゃんをお腹に入れておけない、と言う理由。
もう一つは母体にいる赤ちゃんの力が弱く、なんと10ヶ月間お腹の中にいることができない、という理由です。
これは漢方で考えますと、「腎(じん)」の力が弱い、ということに他なりません。
妊娠するための力、出産するまで赤ちゃんを育てる力、そして出産後の母乳をきちんと出す力、これらが全て「腎」の力によるものです。つまりこの「腎」の力が弱ければ不妊、流産、栄養失調の赤ん坊などの大きな理由になるというわけです。
そして、この腎の力は生まれたばかりの赤ちゃんにも当然備わっているものですが、この力が生まれながらに弱い子が近年は増加しているというわけです。
皆さんは「五遅(ごち)」という言葉をご存知でしょうか。
というものが漢方の用語で「五遅」と呼ばれており、ここに腎の力不足が関与していると考えられています。
腎の力不足は広く言えば生育が悪く、心と体の成長がうまくいかないという状態につながります。
さらに言ってしまうと小児のぜんそくやアトピーなどのアレルギー疾患の根元にもこの「腎の力不足」が関係しています。
このような成長をつかさどる腎の力不足に対して抗アレルギー剤やステロイドなどを小児のうちから多用するとせっかくの成長段階の体の力をますます弱めることになります。ほうっておくことが出来ない、という理由からこのような薬を長期で使われる親御さんが多いのは事実ですが、こういうアレルギー症状にこそ漢方の力をお試しいただきたいものです。
漢方薬は大人が飲むもの、と言う思い込みのようなものが根強くありますが、元気な成長をうながすためのアイテムとしてお子様にこそ使って欲しい漢方薬がたくさんあります。中成薬には「補腎薬」として六味丸、参馬補腎丸など様々なお薬がありますが、体質に合ったお薬を選ぶことが大切です。
人間、ひいては生物にとって「腎」は命の要となる部分です。
お子様の成長不全、小児の慢性疾患にはまずは「腎」を補う漢方薬を是非お試しあれ!
ご相談下さい。
執筆: 漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也
《 漢方のスギヤマ薬局ホームページ 》